「データサイエンティスト」とは、「ビッグデータ」と呼ばれる大量データの活用を目的とした技術者のことです。今回は、データサイエンティストになるための必要なスキル、仕事内容、資格など詳しく解説していきます。
ビッグデータとは
データサイエンティストについて説明する前段として、ビッグデータについて解説していきましょう。ビッグデータとは、組織が非常に大きなデータセットとそれらが保存されている施設を作成、操作、および管理できるようにするすべての技術を指します。企業は、大量のデータを分析することで機械学習に生かしたり、経営戦略を決めるときの判断材料として利用しています。
以下がビッグデータの一例です。
ソーシャルメディアデータ(SNS)
マルチメディアデータ(動画、音声、画像)
ウェブサイトデータ(行動履歴、購買履歴)
カスタマーデータ(販促データ、会員データ)
センサーデータ(位置情報、加速度、温度)
オフィスデータ(文書、メール、社内ツール)
ログデータ(アクセスログ、エラーログ)
オペレーションデータ(POSデータ、取引明細)
また、総務省ではビッグデータを大きく以下のように分類しています。
オープンデータ | 国や地方公共団体が提供する自由に使えて再利用もでき、かつ再頒布も可能なデータ |
産業データ | 企業が保有するパーソナルデータ以外の幅広いノウハウなどのデータと、 M2M と呼ばれる産業用機械の機器間通信時のデータ |
パーソナルデータ | 個人の属性情報、移動・行動・購買履歴などのデータ |
新たなソリューションやイノベーションを生み出すために、上記3つを連携してデータを効果的に活用することが重要視されています。
データサイエンティストとは
データサイエンティストは、こうしたビッグデータを解析することで、経営に役立つ情報を抽出したり、新しい事象を発見するなどスキルを持つ人のことを指します。データを多面的に処理することができる人と表現してもよいでしょう。
そのため、データサイエンティストには、SASの環境や、R、Python、Goなどの言語を用いるITスキルはもちろん、統計解析や機械学習モデルの開発を行うスキルに加え、ビジネスの仕組みや市場動向に対する幅広い知識が求められます。他にもビッグデータ分析のための環境作りも行います。新商品やサービスを開発する場合には、機能やタイミングなど消費者に関するさまざまなデータから分析します。
この分析結果が商品やサービスの競争力に大きな影響を与えるため、データサイエンティストに注目が集まるようになりました。
データサイエンティストの仕事内容
データサイエンティストがおこなう仕事は、企業によって業務の流れなどが異なります。
基本的に受け持つのは、以下のような仕事内容です。
● 要件定義
● データ収集・加工・保存
● データ集計・分析
● データ整理・提案
具体的な仕事例としては、ネット通販で現れるレコメンド機能などが挙げられます。膨大な消費者全体の情報から「商品Aを買った人は商品Bを買いやすい」といった消費行動をデータの中から具現化するイメージです。他にも自動運転で活用されるセンシングやスポーツのリアルタイムでの映像解析など、データサイエンスが持つ力を利用拡大して現在の私たちの生活は成り立っています。さまざまな観点からデータを集計・分析をして、統計処理によってデータを整理した上で、ビジネスでどのように活かせるのかを検討し、問題解決の対策や方向性を見極める力が必要です。
データサイエンティストに必要なスキル
データサイエンティストには幅広い知識とスキルが必要になります。
IT言語スキル | データサイエンティストはビッグデータを扱いますので、高いITスキルが求められます。Apache Hadoopや各種SQL言語、R、Python、Juliaなどの知識が求められます。 |
数学・統計解析スキル | プログラミングに知識を持っていても、データを分析するためには数学や統計学の知識が必要になります。 |
ビジネススキル | ビジネス課題の解決・経営戦略上のサポートを行うため、ビジネス全般および所属する企業のビジネスモデルやマーケットに対する知識が必要です。 |
コミュニケーションスキル | 社内外へのプレゼンテーションや課題をくみ取る理解力も必要です。そのため、他部門や経営陣との意思の疎通を図るコミュニケーション能力が必要です。 |
論理的思考力 | データサイエンティストはデータを活用して企業の問題を解決する職業なので、問題を整理し結論を導き出すための必須のスキルです。 |
データサイエンティストに役立つ資格
データアナリストに必須の資格はありませんが、資格の取得は知識やスキルを身につける上でも役に立ちます。ここでは、データアナリストに役立ついくつかの資格について解説します。
統計検定® | 統計に関する知識や活用力を認定する検定試験 |
情報処理技術者試験 | 情報処理技術者としての知識や技能を認定する国家試験 |
ORACLE MASTER | Oracle Databaseの管理スキルを証明する資格試験 |
G検定・E資格 | ディープラーニングの知識・スキルが問われる試験 |
データサイエンティスト検定 リテラシーレベル | 数理・データサイエンス・AIにおけるモデルカリキュラムを総合し、実務能力と知識を有することを証明する試験 |
おわりに
ここまで、データサイエンティストの概要や仕事内容、必要なスキルや資格などを解説しました。ビッグデータの重要性が高まっている現在、データサイエンティストは高い需要がありますが、一方で高度なスキルや知識が求められます。
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