システムデザイン

年間100人以上の中途採用面接をしている面接官が見ているコミュニケーション能力について詳しく教えます!

■はじめに

入社9年目、ES事業部の誉です。好きな色は「群青」ですね、YOASOBIが好きなので。

普段は、自社製品開発のマーケティングや法務周りなどのさまざまな業務や採用活動、その他もろもろ横断的に社内のさまざまな業務を少しずつ掛け持ちしている社内フリーターのような存在です。
特に採用業務では、多くの中途採用エンジニアの一次面接を担当しているため、年間100人以上の面接を担当しています。
この記事では、私の中途採用の面接官としての経験を通して、これからエンジニアとして中途採用面接を受ける方に、面接官が注目している「コミュニケーション能力」について詳しく紹介したいと思います。ただし、これは私個人の感想なので、全ての面接官がこのように考えているわけではないことを最初にお断りしておきます。

■中途採用で着目されるコミュニケーション能力とは??

コミュニケーション自体が千差万別のため、「コミュニケーション能力」という言葉は、人によって解釈や受け取り方が異なり、曖昧に感じる方も多いのではないでしょうか?

実際に面接で、身振り手振りしながらテンポよく抑揚をつけて話をされる方や、オシャレな単語をチョイスされると、コミュニケーション能力があるな〜!と面接官の方が錯覚してしまったり、「友達が沢山いるのでコミュニケーション能力は問題ありません!」と面接で自信ありげに言う方もチラホラ…。

たしかに会話のテンポが悪いよりも良いほうが理想ではありますが、実は面接官が着目しているのは以下2点のみです!!

・伝える力(丁寧に言うと、正しく伝える力)
・聞く力(丁寧に言うと、正しく聞き取る力)

■聞く力と伝える力が必要な理由


当社のエンジニアの仕事は多岐に渡ります。
一日中PCの前でキーボードを叩いている人もいれば、顧客やメンバーの調整ごとだけを担当するメンバーもいますし、その両方を担当するメンバーもいます。
どのような業務を担当していたとしても、仕事は一人では成り立ちません。

エンジニアに限った話ではありませんが、仕事は立場によって多少は異なるものの、顧客や上長・経営層から発生し、自身の仕事を熟して報告する。報告を受けて判断し、次のアクションを取ると言った流れになります。

的外れなアクションが続くと事業の継続が困難になります。組織が大きくなるほど判断の精度は重要になり、それを左右する報告の精度は同じくらい重要になります。

自身が、組織が、会社が次にどんなアクションをするべきか判断するのに必要なのは、ニーズや指示や状況を正しく聞き取る力です。
そして、判断のための報告の精度をあげるのは、正しく伝える力です。
この二つの力は全ての働く人の基本となるスペックとも言えます。

聞く力と伝える力の具体例 


では、正しく聞き取る力と、ただしく伝える力とはどんなものでしょうか?お仕事の場で実際に見かける例を挙げてご説明します。

~定時前のMTGにて~

[上司]:今日完了予定の「作業A」は終わっている?
[部下]:はい、大丈夫です。

~翌朝のMTGにて~

[上司]:今日の午前中までに「作業B」を終わらせる必要あるけど大丈夫だよね?
[部下]:すみません、昨日環境にアップした「作業A」の影響で、システムが動かない
           ので、優先的に障害調査が必要になりました。
[上司]:え〜。

上司は、終わっているかと聞いた結果が「大丈夫」であった場合に、意思疎通が出来ていない可能性は考えなかったのだろうか? 部下は、なぜ「大丈夫」と回答してしまったのか?実装までは終わったと伝えたかったのか、それとも、残業して今日中には終わらせる予定だから大丈夫と答えたのか。原因は定かではないが、このようなやり取りは日常的に発生しています。
今回の例では部下が正しく状況を伝える事が出来なかった結果、上司が正しく判断出来ませんでしたが、そもそも上司の聞き方にも問題がありました。
このようなコミュニケーションの歪みは人数が多くなるほどより大きな問題に発展してしまうため回避すべきです。

例えば以下のような回答をしていたらどうでしょうか。

~定時前のMTGにて~

[上司]:今日完了予定の「作業A」は終わっている?
[部下]:単体テストまで終わり、これから環境にアップするところです。
           今日の残り時間でテストをする予定ですが、障害が発生した場合には
           明日の午前中まで掛かる見通しです。
           その場合、明日の午前中に「作業B」の完了は難しく、一時的に遅延が
           発生しますが、定時時点ではオンスケになる見込みです。
[上司]:ありがとう。「作業B」は明日の午前中には必ず終わっている必要がある
           ので、「作業A」の環境へのアップや、その後テストは後回しにしよう。
           明日は朝一から「作業B」に取り掛かってもらいたいので、今日の残り時間は
          「作業B」の事前調査をお願いしたい。
[部下]:承知しました。

~翌朝のMTGにて~

[上司]:今日の午前中までに「作業B」を終わらせる必要あるけど大丈夫だよね?
[部下]:昨日のうちに作業内容について事前調査まで済ましているので、一時間程
           あれば環境までアップ出来ます。
           障害が発生した場合でも、午前中には余裕をもって完了する見込みです。
[上司]:ニッコリ。

今回は、上司も部下もお互いに正しく状況を伝え、正しく聞くことができていますね。
上司は、いつまでに何を最優先とするべきかを正しく伝えています。

上司にそのような指示を受けたことで、部下は報告する際に、何が「事実」で、どの部分が「見通し」や「見込み」といった推測なのかを、ハッキリと分かりやすく説明しています。
説明を聞いた上司も状況を理解し、適切な判断を下しているのが分かります。

■まとめ


伝える力と、聞き取る力についてイメージできたでしょうか?
ほとんどの採用面接では、候補者も面接官もお互い初対面のため、緊張から普段通りに会話が出来ないのは当たり前です。
「あの~」や「えっと~」などを多用してしまったり、思わず弊社と御社を言い間違えてしまったりすることもあるでしょう。でも、実は面接官はそんな事は気にしていません。

事実と推測を切り分けて、必要なことを十分に正しく伝えられているか、正しく聞き取れているか、これだけです

いくら資格をたくさん取得している方でも、この二つの力がなければ、チームで開発をすることが難しくなります。
逆にエンジニアとしてのスキルはまだまだでも、この二つの力を持っていて、成長意欲のある方なら、入社後にどんどん活躍してくれる期待が持てるので、私が面接官であれば、かならず採用したいと回答します。

面接が苦手なエンジニアの方は多いと思います。面接で言葉に詰まったり、言い間違えても全く問題ないので、ぜひ「正しく聞くこと」と、「正しく伝えること」を意識してみてください。

この記事が、みなさんの転職活動の一助になれば幸いです。


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COLORS編集長の宮坂ハニー(トイプードル2歳)です。 趣味は日向ぼっこ、好きな食べ物はプリン。 現在、海と山の二拠点生活を実現できないか模索中。