システムデザイン

目指せ!クラウドエンジニア – 第2回 どのクラウドを利用すれば良いの?

*本記事は旧TechblogからCOLORSに統合した記事です。

前回、目指せ!クラウドエンジニア – 第1回にて、クラウドとはなにかをご紹介させて頂きいました。
今回は、昨今、複数のクラウドサービス [su_highlight background=”#f5ff99″] AWS, AZURE, GCP [/su_highlight] があるけど、
何が違うのか, どうやって選べばいいのかさっぱりという人も多いかと思われます。

なので今回は2019年時点での各クラウドサービスのシェアと、その用途に注目して、どのように使われているかを取り上げてみたいと思います。

また、今回としては、まだまだあまり知られていない、
2019年 5月に東京リージョンが開設されたOracle MySQL Cloud Serviceを紹介し、クラウドの用途についてお話したいと考えております。

<<2019年時点でのクラウドサービスの種類と、そのシェア>>


引用元:
https://www.srgresearch.com/articles/cloud-service-spending-still-growing-almost-40-year-half-it-won-amazon-microsoft

Synergy Research Groupが2019年に公開した調査によるとによると
2019年 Q2の時点におけるIaaS + PaaS + Hosted Private Cloudにおけるマーケットシェアは上記の図の通りとなり、依然としてAmazonのトップは変わりません。
今回、紹介するOracle MySQL Cloud Serviceは2016年からリリースされた事もあり、まだまだシェア的には低いものとなっております。

<<各サービスの特徴>>

トップシェア 4社のクラウドサービスは、どれも似たサービスのように感じ違いがいま一つわかりませんが、
しっかりと比較してみるとサービスに違いがあり、しっかり差別化されている事がわかります。
そこで、トップシェア 4社のクラウドサービスの違いを記載していきます。

AWS (Amazon) の特徴

IaaSを重視したサービスであり、豊富なサービスが提供されており、
変更を容易にできる柔軟性、そして直ぐにでも構築できる俊敏性を兼ね備えており、
いつでも即座にグローバルな展開を可能にします。

また、インターフェースとAPIにおいて多くの標準技術をAmazonは所有しており、
アプリケーションの開発が行いやすくなっています。

DR構成としても、災害やネットワーク障害への備えを想定した、
クラウド構成が容易に構築が可能となっております。

Azure (Microsoft)の特徴

PaaSを重視したサービスとなっており、Office365などMicrosoft製品との親和性が高く、
Windows ベース( Windows Server 等 )の インフラを構築した企業にとって違和感なく利用でき、
またActive Directoryとの連携に長けています。

GCP  (Google)の特徴

Gmail や Google mapといった、Google提供のサービスの連携が容易に出来、
Googleの各種サービスのプラットホームと同じ高性能で安定したインフラを利用できます。

最大のメリットとしては上記インフラを利用しながらも、
データベース管理、サーバー設定などはGoogle に任せ、開発に集中することができます。
また代表的なサービスとして BigQuery , Google App Engineなどが用意されており、
AI分野のサービスも充実しています。

IBMCloud(IBM) の特徴

ベアメタルという独自のクラウドサービスがある。
ベアメタルは、ユーザー専用のサーバーが物理的にデータセンター内に用意される。
その為、オンプレミスと同じようにクラウド上の物理サーバーを利用するため、
オンプレミス上のシステムをそのままクラウド上に移行できるなどのメリット がある。
また、その上でVMwareを動かす事もでき幅広いサービスを提供しています。

<<Oracle MySQL Cloud Serviceのサービス >>

やはり、一番の魅力としては、オンプレミス環境で多く使われているOracle Databaseを、
そのままクラウドへ移行する事が出来る事だと思われます。
また、その逆も含めてクラウドとオンプレミスを行き来できるように工夫され、
これまでオンプレミスで実現してきた機能や特徴はそのままに、
クラウドで使うメリットも享受できるよう工夫されたサービスとなっています。



その一つとして、フルマネージドなリレーショナルデータベースサービスを提供した

“ Transaction Processing“サービスではないでしょうか。
特徴としは下記の3つに別れておりon-premeiseの機能だけではなく、
機械学習などを取り入れたサービスが提供されています。

・Self-Driving

機械学習を活用して、データベースとインフラストラクチャの
管理、監視、およびチューニングを自動化します。

・Self-Driving

Oracle RAC(Real Application Clusters) や Oracle Active Data Guard を活用し、
99.995%の可用性を提供。
高度な自己修復機能により、障害発生時の原因の特定から最適な処置まで自動化

・Self-Securing

パッチ適用を自動的、かつ、無停止で実施。
データベースで管理する情報はすべて自動的に暗号化され、
外部からの攻撃はもちろんのこと、悪意のある内部ユーザからも保護することが出来る。



今回、詳細には記載致しませんが、上記の機能以外には下記のような、
多岐にわたる各種サービスも提供されており、サービスの種類においては、
他Cloudサービスに対しも遜色ないサービス内容となっているように思われます。

まとめ

個人的な意見となりますが、Oracle Cloudが重視する点としては、
既に構築されたDBをCloudとして取り入れる事を重視しているように思われます。
on-premeiseで長年に渡りOracle Databaseを稼働させている顧客が多く存在するからこそ、
顧客のビジネスを支えるシステム資産を保護しながらも、
安全かつスムーズにクラウドのメリットを享受できるような開発、サービス施策を練っているように思われました。