AMBLの日々

15年の経験者が語る。客先常駐でBtoB営業を経験することのメリットと向いている人

この記事は、転職やキャリアアップを考えている方、現在、客先常駐をしている方向けに、私が感じたメリットや面白さをお伝えする記事です。

エム・フィールド営業統括本部の小玉維行です。好きな色は黄色です。
当社に入社して今年で15年、そのほとんどをお客様のオフィスに常駐しBtoB営業を担当してきました。現在はその時の業務経験と人脈を活用し、自社の営業を担当しています。


「客先常駐」とググると、「楽しい」という記事に対して、「地獄」、「やばい」というネガティブなキーワードやブラックな印象の記事が多く出てきますが、私個人の体験を振り返ってみると、客先常駐は一つのワークスタイルであって、楽しいこともたくさんありました。

また「客先常駐」というとエンジニアの印象が強いと思いますが、弊社のお客様は大手企業ばかりなので、客先に常駐する職種が幅広く、社員の活躍のフィールドは多岐に渡っています。
この記事では、私自身の体験・経験を踏まえて、働き方の選択肢の一つとして、常駐やSESってそんなに悪いものではないですよ。ということをお伝えしたいと思っています。

■客先常駐15年の間に担当した事業

はじめに少し、私自身の経歴をご紹介させていただくと、新卒で求人広告の発行元に入社し、その後2社を経て、2006年にエム・フィールドに中途入社しました。
入社してからは、大手通信会社で新規営業からアカウント営業、営業支援、代理店営業など様々な営業を経験しました。通信回線の営業はもとより、その回線の先のサービスや各種システムなど、扱うものは有形なのもから無形なものまで多岐にわたっておりました。
販売支援の業務では全国の営業担当者向けに勉強会の企画、チラシ、提案書、販売マニュアルの作成から同行営業までを担当してきました。

現在は自社に戻って仕事をしていますが、常駐先で最後に経験した業務は、営業ではありませんでした。100名を超える新組織の立ち上げに携わり、お客様と一緒に組織運営の一端を担わせて頂きました。新しい組織をゼロから立ち上げる非常に貴重な仕事でした。
この経験は自分自身の今後のマネジメント業務にも活かせると感じています。

私は、当社エム・フォールドに入社する以前は、自社製品や自社サービスの営業に従事していたので、お客様先に常駐し、お客様の会社の一員として営業をすることは、初めての経験でした。

毎朝お客様のオフィスに出社し、お客様の社名で営業することに最初は戸惑うことも多かったのですが、自分自身の向き不向きもあるのか、割と早く順応出来たように思えます。

■客先常駐の3つのメリット 

記事の冒頭で、「客先常駐」はワークスタイルの一つというお話をしましたが、その中で私個人が感じた3つのメリットをお伝えします。

1. 自分の経歴では経験できない仕事にチャレンジできる。
2. お客様の客観的な評価を受け、自分の成長につなげることが出来る。
3. 自分の成果が形となって見えやすい

客先常駐をするお客様は、社員数以上のメンバーが常駐できる大きなオフィスがある大手企業がお客様になることが多いです。この「大手企業」というところが大きなポイントです。大手企業に常駐して仕事をすると、プロジェクトの規模や成果の影響力が大きい案件を担当することができ、いろいろなことにチャレンジできるのが一つ目の魅力です。

二つ目の「お客様の客観的な評価が受けられる」という点ですが、通常仕事をしていると、自社の直属の上司からの評価が中心になります。自社の上司からのフィードバックも自分の成長の後押しをしてくれますが、お客様との距離が近いと、お客様からのフィードバックを直接受けることができるので、自分の価値観の幅が広がりますし、ユーザー目線での客観的な意見をもらえると感じています。より多くのフィードバックを受けるほど、自分の業務改善に繋げられますし、近くにいることでお客様の考え方や事情もよくわかるので、自分自身もより広い視野を持つことができるようになります。相手の立場になって考えることは、営業という業務をする上で大きな武器(もちろん営業だけではないですが)となるので、自分の成長を加速するために常駐を選択するメンバーもいます。

経験者として忘れてはならない常駐の基本ルールとして、「お客様目線に立つことは大事だけれど、自分が自社から求められていることがベースにある」というということです。これがなかなか難しいので、いつかこの点については別途お話したいと思います。

次に、三つ目の「自分の成果が見えやすい」というメリットについてです。お客様が近い分、一つ一つの業務に責任やクオリティをシビアに求められることもありますが、その分、自分が良い成果を出すと、当社から常駐するメンバーが1人増え2人増え、だったり、単金(お客様に請求する月額の単価)をUPして頂けたりします。「自分の評判=自社への成果」という点でも、自分の成果がとても見えやすいワークスタイルです。
また、現場で出会った他社の方が、当社に転職を希望してくれることもあります(結構相談を受けることがあり、当社にはそんな仲間もたくさんいます)。

お客様先で仕事をしながらも、当社のブランド作りや組織拡大に寄与できた点も客先常駐の魅力の一つだと思います。

■客先常駐の大変なところ 



ここまでは客先常駐のメリットや魅力を伝えてきましたが、お客様のオフィスで働くからこそ大変!ということもあります。

お客様からは即戦力としての業務成果を期待されますので、事前学習や現場でのキャッチアップの努力は必要です。
また前述した通り、お客様が近い分、一つ一つの業務に責任やクオリティをシビアに求められることもあります。
そして、近くにいるからこそ、お客様とのコミュニケーションには工夫が必要です。求められていることだけでなく、お客様の立場になって、同じビジネスをする一員として、何が必要かを考え、求められる以上の成果を出すことを心がけなくてはいけません。

■客先常駐に向いている人・向かないと思う人

これらの私の経験から、客先常駐というワークスタイルが向いているのは、こんな人だと思います。

・ 成長意欲が高い人
・ 柔軟な考えを持てる人
・ 人と一緒に仕事をするのが好きな人

成長意欲が高い人にとって、さまざまな大企業の現場に入って、その一員として働けることは、スキルアップの近道になります。前述の通り、お客様からのフィードバックを直接聞けることで、自分の業務改善にも役立ちます。「とにかく早く成長したい!」と感じている人は、客先常駐というワークスタイルは非常に合理的だと思います。事業の成功と自身の成長のためには、お客様とより密なコミュニケーションをとる必要があるので、コミュニケーション力がまず磨かれます。その反面、じっくりと一つのことを突き詰めたい人には向いていないかもしれません(どうしてもお客様沿った業務になるので多様になる傾向があります)。

次に「柔軟な考え方ができる人」も客先常駐に向いています。自社のことだけではなく、お客様の立場になったり、お客様先のルールや考え方に合わせるには、柔軟な考え方が必要です。
逆に完璧主義な人や、●●でなければいけない!と決まったルールに固執するタイプの人には向いていないでしょう。

三つ目の「人と一緒に仕事をすることが好きな人」ですが、これはどの仕事でも当たり前のことかもしれませんが、特にお客様先で仕事をする常駐業務は、様々な人と出会い一緒に仕事をします。多くの人と仕事をすることで、得られる知識や刺激を楽しめる人であれば、自社の業務だけに閉じることがない、ワークスタイルが向いていると思います。

■客先常駐で心がけている3つのこと

私が客先常駐をしてきた中で心がけてきたことは、

  1. 手掛ける商材やサービスを好きになること(使ってみること)。
  2. お客様の求める一歩先の価値を生み出すこと.
  3. 常に自分自身が企業価値を高める商品であると意識すること。

という3つのことです。
自分がお客様のサービスや製品を実際に使ってみて、一番のファンになる。そして、お客様はどうしたいのか?という想像力を巡らせる、そして一番大事なのは、「自分自身がお客様の商品の一部」であることを意識することです。

会社にとってユーザーとのインターフェイスになる「商品」は、その会社のブランド作りの一番手です。常駐業務を生業とする我々にとって社員は一人ひとりが会社のブランドを支えているプライドを持って業務に当たれば、必ず良い成果を生むことが出来ると考えております。

以上が、私がワークスタイルの一つとして、自分で選択してきた客先常駐で感じたこと、考えたことです。お客様の近くにいることで身についた考え方は、「働く」という点において、一生ものの宝です。

色々な仕事がありますし、色々な働き方があります。今はコロナ禍で、テレワークが主流になってきています。私自身の経験を通して、どこで働くかということより、「誰と働くか?」や、「その仕事で自分がどう成長できるか?」ということの方が大きなポイントになっていたかもしれません。

この記事が、今、転職やキャリアアップを考えている方や、現在、客先常駐をしている方の参考になれば、幸いです。

ABOUT ME
小玉維行
2006年エム・フィールド入社。IT未経験ながら大手通信企業を中心に15年の客先常駐を経験。新規営業からアカウント営業まで、通信回線に限らずサービスやシステム、IoT機器など様々な商材を扱ったBtoB営業に従事。 趣味は大学から始めたアメリカンフットボール。 戦略の緻密さ、テクニックの豊富さ、駆け引きの醍醐味に魅了されています。