AMBLの日々

就活生があえて長期インターンシップをはじめるのはあり?なし?〜長期インターン経験者4名の実体験からの考察~

はじめまして!東北大学経済学部の工藤はるまです。
2022年4月にbalconiaに入社予定です。将来は「アジアで広く活躍できるマーケター」をめざしています!コロナ以前は、シンガポールやオーストラリアに留学したり、自転車で日本を縦断したり、常に動き回っていました。

最近、就活を終えてようやく落ち着いてきました。そうするとbalconiaに入社を決めるまでの就職活動で苦労したことや、やっておけばよかったな~ということがいくつも頭をよぎります。
その中でも、特に大きな後悔が「長期インターンをやっておけばよかったな~」というものです。私には、ほぼ同時期に就活を始めた友人がいました。彼は就活中に長期インターンを始めると、そこでの経験を糧に次々内定を獲得していきました。就活が終わった今もインターンを続けていて、活き活きしている彼がちょっとうらやましいです。

そんな私の経験から、就活生が長期インターンをやることにメリットはあるのか?について書きたいと思います。これから就活を始める方の参考になれば幸いです!

■長期インターンシップとは

まず最初に、長期インターンシップ(以下、長期インターン)とは何かという点をご説明します。インターンと一口に言っても、企業には、短期と長期のインターンシップがあります。二つを比較すると以下のようになります。

短期インターンシップ長期インターンシップ
期間1-2日3か月上
給与無給の場合が多い有給の場合が多い
対象学生学部3年/院1年全学年
開催企業ほぼすべてベンチャー企業が多い
インターンシップ
の内容
業務体験が多い
(学生はお客様・選考対象)
実際の業務に近い
(学生も一社員として働く)
企業の目的選考と業界・事業理解人手(業務アシスト)

短期インターンは、1日から2日程度の開催期間で、業界理解を促進するコンテンツや、開催する企業の事業を把握するコンテンツが一般的です。中には、エントリーシートの書き方を教えてくれるインターンも存在します。
一方、長期インターンは、3ヶ月以上の長い期間、有給で企業の仕事を実際に一社員として経験する仕組みです。
両者の一番の違いは、短期インターンにおける学生の立ち位置が「お客様」なのに対し、長期インターンでは「一社員」として働くため、会社のリアルな実情まで見られることです。実際に会社の一員として働くことで、仕事をする上での自分の適性を知ったり、企業を見極める力を養うことができます。

リクルートの就職未来研究所の「就職活動・採用活動に関する振り返し調査データ集 2021年卒によると、2022年卒対象のインターンで1日開催を実施した(予定)企業は、対面開催70.9%、Web開催82.6%なのに対し、3ヶ月以上の長期インターンを開催した(予定)企業は、対面・Web共に0.7%の企業しか開催を予定していません。

実はまだまだ長期インターンは日本では一般的ではないのですね。これに対して欧米では長期インターンが一般的で、実務を経験した上で、スキルやポテンシャルを感じると採用に直結する仕組みのようです。日本とは採用の仕方が大分異なっているんですね。

■就活中にあえて長期インターンという選択肢?

インターンについて理解したところで、私の就活時の悩みを一つ告白します。
私は、就活中に絶対と言って良いほどされる質問の一つ、「あなたは弊社で何をしたいですか?」という質問に、いつも自信をもって答えることができませんでした。今となって思えば、「働く」ということに対して、具体的に考えるための自分なりの基準がなかったからだと思います。

就活中の私(文系の3年生)は、大学の授業数が少ないため自由な時間が多く、就活はするものの、全ての時間を就活につぎ込む気概はなく、バイトと遊びで時間を埋めていました。今考えれば長期インターンもできたのに(苦笑)とも思えますが、就活を始めた当時は「就活は忙しいだろうから、今からあえて長期でインターンなんてできないでしょう〜!」という考えでした。

以下では、当時の私と同じように、働くことに対しての自分なりの基準がまだ確立できていない方や、長期インターンに興味はあるけれど、できないだろうな〜と漠然と思っている就活生に、実は長期インターンがそんな状況の打開策になるかもしれないよ!と、私なりに考えたことをお伝えします。

そもそも、私が長期インターンを避けてきたのは、就活は時間的にも体力的にも大変だから両立できるのか?という疑問があったらからです。しかし、結論から申しますと、今だから言えますが両立はできると考えています。
それは、
・就活は1年近くかかる(平均8ヶ月程度だそうです) → 意外と隙間時間がある
・インターンと並行して取り組むことで、より効率よく志望業界・企業、自分の適性等を見極められるため、会社選びの時間を短縮できる。
という二つの理由からです。そもそも「両立」ではなく、就活と長期インターンは同一線上にあるプロセスとしてとらえることができるのではないでしょうか? そのような考えから、就活中にあえて長期インターンをするのは断然ありだと思います。

■体験者が語るメリットとインターン先の企業選定のポイント

それではここからが、本題です。実際に長期インターンと就活を並行した経験をもつ4名の方に、就活生が長期インターンをするメリット・デメリットと、本当に両立することが可能なのか?という部分まで、包み隠さず語ってもらいました。
まずは、balconia上海で現在進行形で長期インターン生として活躍している東北大生の辻さん(写真下)に話を聞いてみました


工藤:長期インターンの経験を教えてください。どのような会社でどのくらいの期間?

辻:長期インターンは2社経験しています。4か月前からbalconia上海の社内のナレッジを、学生視点でかみ砕いてオウンドメディアの記事にする業務を担当しています。
それ以前に、外資系企業志望学生のための大手就活サイトを運営する企業で、学生登録者数を増加させるための数値分析や施策の立案、サイト内の記事制作などをしていました。期間は半年程です。

工藤:なぜ長期インターンを始めようと思いましたか?
辻:balconiaで長期インターンを始めたのは、balconiaに内定をもらってからです。仕事内容や社員の皆さんに魅力を感じていたので、会社から長期インターンのお話をいただいた際に快諾しました。快諾した理由は、純粋にインターン業務を通じて得られる知識に興味があったからです。
大手就活サイトのインターンに関しては、もともと外資系の企業を志望していて、そのサイトのユーザーだったので、就活をする上で参考になる情報を得られそうだと考えたからです。

工藤 :就活と長期インターンを並行することについてどう思いますか?
辻:目的意識があれば良いと思います。僕自身は就活のために長期インターンを並行していたわけですが、同じように就活のため、卑近な例で恐縮ですがガクチカ(学生の時に力をいれたこと)のエピソードづくりなどが目的であれば、本末転倒にならない程度に1週間あたりの終業時間を少なくして、就活と並行するのは問題ないと思います。 目的が就活でなかったとしても、その長期インターンになんらかの価値を見出しているのであれば就活と並行して長期インターンをすること自体は良いことだと思います。

工藤:長期インターンでの経験は就活に活きましたか?
辻:はい。僕は主に以下の2点から就活に活きたと思います。
・キャリアに関する知識(自分はどうありたいか)
・面接やその際の志望動機などの準備(どう就活するか)
前者に関しては、僕は就活開始時点では世の中にどのような職種があるのか、またどのようなキャリアの歩み方があるのか、あまり知りませんでした。長期インターンのおかげでそういった情報を現場で収集したり、自分自身の情報感度が上がったことで納得感のある就活につながったと思います。
後者に関しては、志望企業に関する情報を教えていただいたり、企業に関する情報をまとめる記事を書く機会がいただけたことで、面接の質疑応答対策など就活の具体的な部分でも役に立ちました。

工藤:最後に良い長期インターンを見極めるポイントなどあればお願いいたします!
辻:まず、僕は良い長期インターンとは、「自分の目的」を「時間効率よく満たすことができる」インターンだと考えています。
そのうえで僕が個人的に大切だと思う見極めポイントは以下の2点です。 
・その会社の(ビジネスモデルの)中での該当インターン業務の立ち位置
・メンターの方が教育熱心か 
まず、「その会社の(ビジネスモデルの)中での該当インターン業務の立ち位置」に関してですが、自分のインターンの参加目的をどれだけ満たせるかは業務内容に依存するところが大きいと思います。その点で業務内容を具体的に把握することが重要だと思います。インターンの業務内容が完全に決まっていない会社もあると思いますが、その時はその時点で確定しているインターン業務が、その会社にとってどのくらい重要かを考えると、ある程度は業務内容の幅を自分で捉えることができると思います。
次に「メンターの方が教育熱心か」という点に関してですが、これはいかに自分がインターン中に成長できるかに関わるポイントだと思っているからです。この部分に特に関わってくるのが一番コミュニケーションを取るであろうメンターさんだと考えています。僕たち学生は言わずもがな至らない部分が多いわけですが、そんな僕ら学生に対してメンターさんが熱心に向き合ってサポートしてくれるかどうかは大きな見極めポイントだと思います。

辻さんが書いたbalcoia上海のブログ記事

中国と日本のファネル構造の違い

インタビューをさせていただいて、辻さんはその時の「自分の状況」と「目指す姿」をしっかりと認識している印象を受けました。就活において目指す姿がはっきりしていて、そのために自分に足りていない部分をインターンでの経験から埋めていくというプロセスを先に描いたうえでインターンを始めているからこそ、インターンの経験が就活に活きたのだろう、と感じました。

■長期インターンシップと就活の相乗効果?


冒頭で紹介した、私とほぼ同時期に就活を初めて次々と内定を獲得した友人の例をご紹介します。私と彼(Cさん)はシンガポール留学時に知り合いました。彼は、日本に帰国してから就職活動と並行してシンガポールの投資会社でフルリモートの長期インターンを始めました。

Cさんはインターンでの業務経験を基に就活の軸を作り、応募する企業の見極めや志望動機の作成もインターンでの経験を活かして、応募する企業毎にブラッシュアップを繰り返し、第一志望の企業に内定したそうです。彼の就活と長期インターンの関係を図解すると上の図のようになります。過去の経験も含めた自分の経験を上手に就活とリンクさせて、相乗効果を発揮したそうです。インターンと並行して就活に取り組んで成功した私の身近な実例です。

■長期インターンシップでどんな力がつくのか?

辻さん以外にも3名の方に、長期インターンシップと就活を並行した経験について質問しました。内容を以下に簡単にまとめます。

Q:どんな会社で働いていましたか?
・Aさん:国際医療関係のNGO企業
・Bさん:会社で約半年間プログラミングスクールを運営する企業。担当生徒にプログラミングを教えたり、コースの運営やマーケティング業務を務めました。
・Cさん:(先述の)シンガポールの投資企業。

Q:なぜ長期インターンを始めようと思いましたか?
・Aさん:短期インターンをちまちまやるより一気に長期インターンをした方が、わかり易い成果がでる、いろいろ応募する必要がない、社会人とのコネクションができるので。 
・Bさん:就活のために長期インターンの経験が活きるかもしれない、と考えたから。
・Cさん:コロナにより留学ができなくなったため、その代わりに

Q:就活と並行してやることについてどう思いますか?
・Aさん:ありだとは思う。が、選考が忙しくなる時には折り合いをつける必要はあるかもしれない。
・Bさん:やっておくべきだと思う。
・Cさん:相乗効果をもたらしうると思う

Q:長期インターンの経験が就活に活きましたか?
・Aさん:”学生時代力を入れたこと”として活かせた。インターンを経験した関連業界には志望動機としてもエピソードが活きた
・Bさん:面接での話題になった。グループワークでの振る舞い方も、インターンを通して学べた気がする。

Q:将来の選択肢は広がりましたか?
・Aさん:いろんな業種を就活生ではなく、社会人的な目線で見ることができた。
・Bさん:面接等でインターンの経験を活かすことができたので、間接的に将来の選択肢が広がったように感じる。

Q:どんな力が付いたと思う?
・Aさん:対人交渉能力(面接力)
・Bさん:人と協働する力。
・Cさん:社会人と対話する力、期日までに成果物を用意する力、ミーティングのファシリテーションスキル。

 Q:最後に、長期インターンをする会社を見極めるポイントを教えてください。
・Aさん:個人的にはあまりインターン生をたくさん募集していないところが良い。なぜなら小人数だと間近でビジネス運営をしているのを見ることができる。
・Cさん:実際に社員と対話してサポートの充実度を確認する

まとめ

実際に長期インターンシップを経験した方たちにお話しを聞いて、長期インターンと就活の両立は以下の点で有益であると再確認できました。

・「働くこと」に対して、自分の適性や企業を見極めるための基準を持つことができる。
・長期インターンの実務経験から、企業の選考におけるグループディスカッション等のワークを優位に進められたり、広い視野で企業についての意見を持てる。

つまり、長期インターンは、選考前に応募する会社を探す時点でも役に立つし、選考時の面接やグループワークなどの自分をアピールする場でも、経験が役に立つということです。

「長期インターンと就活の両立はそもそも可能なのか?」という最初の問いにもどると、インターンと就活は同線上のプロセスにあり、並行して進めることで相乗効果をもたらし得るということがインタビュー内容からもお分かりいただけたかと思います。

長期インターンでは、現場の社員の方からの活きたアドバイスも得られますし、いち早く実務経験を積むことで、課題に対する純粋な処理能力も上がるはずです。
長期インターンには、将来のことを考え始めた学生の貴重な時間を有効活用できる可能性がたくさんあります。興味を持たれた方は、ぜひ前述の「長期インターンの会社を見極めるポイント」を参考に、長期インターンシップにチャレンジしてみてはいかがでしょうか?

最後になりますが、私は長期インターンシップを経験すればよかった!という後悔はありますが、balconiaに就職を決めたことは後悔していません笑。


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COLORS編集長の宮坂ハニー(トイプードル2歳)です。 趣味は日向ぼっこ、好きな食べ物はプリン。 現在、海と山の二拠点生活を実現できないか模索中。