システムデザイン

目指せ!クラウドエンジニア – 第1回 クラウドとはなにか

*本記事は旧TechblogからCOLORSに統合した記事です。

はじめに

こんにちは。
エンジニアリングソリューション事業部のH.Yです。
最近「クラウド移行」「サーバレス」などの言葉を目にする機会が増えたと思いませんか?
本連載では「目指せ!クラウドエンジニア」と題して、
簡単なクラウドインフラを構築できることを目指します。


今回は、「クラウドという言葉は聞いたことはあるが、具体的に説明できない」
という方を対象に以下のことを紹介します。

・そもそもクラウドとはなにか
・クラウドの利用例
・クラウド利用のメリット・デメリット

クラウドとはなにか

さて、まず本記事で指す「クラウド」の意味を明確に定義しましょう。
クラウドとは「クラウド・コンピューティング」の略で、
「ネットワークの先にあるリソースを利用できるしくみ」のことです。
クラウドが登場する以前、データやアプリケーションなどのリソースは
基本的に利用するコンピュータの内部に保存されていることが必要でした。


読者の皆様が利用するパソコンでも、
オフィスソフトやペイント用のアプリケーション等は
パソコンの中に保存しているという方が多いのではないでしょうか。
これがクラウドになると、
インターネットを経由して必要なリソースを利用するため、
利用するコンピュータにデータを保存しておく必要はありません。
また、データがインターネット上に保存されているため、
認証さえすれば別の端末から同じデータへアクセスすることも可能です。

クラウドの利用例

今までクラウドを知らなかった方も、
実は意識せず利用していることが非常に多いです。
身近にあるクラウドを利用したサービスには、以下のものが挙げられます。

・メール(Gmailなど)
・携帯キャリアやスマートフォンメーカーのデータバックアップ機能
 (iCloudなど)
・SNS(TwitterやFacebook,Instagramなど)


メールを利用している方、パソコンからもスマートフォンからも
同じ内容のメールが閲覧できていませんか。
さらに、パソコンで作成した下書きメールは、
スマートフォンからでも問題なく追記や送信ができるはずです。


単に「クラウド」とだけ聞くと難しそうに思えますが、
もはや私たちの生活に欠かせないものになっているのですね。

クラウド利用のメリット・デメリット

クラウドの利用例を理解したところで、
利用する際のメリット・デメリットについても考えてみましょう。

クラウドサービス利用時のメリットとデメリット比較図

クラウド利用のメリット

・物理故障に強い(コンピュータが壊れてもデータは無事)
・どの端末からでもアクセス可能
 (パソコンとスマートフォンの相互利用や、機種変更に便利)
・端末の保存データの削減

クラウド利用のデメリット

・インターネットに接続中でなければ利用不可


クラウドを利用することにより、
端末に依存することなくデータへのアクセスが可能になります。
これにより、コンピュータが故障しても
クラウドへ保存されているデータへの影響はなく、
すぐに新しいコンピュータから利用することができます。
また、設定次第では他のユーザーとデータの共有も可能です。
コンピュータ故障のリスクやデータ共有の利便性から、
仕事に使うデータをクラウドで管理する企業も多く存在します。


反面、クラウドを利用するには
利用するコンピュータがインターネットに接続できることが大前提です。
コンピュータはインターネット回線が切断されている間、
クラウドを利用することができません。
これはネットワークを利用するクラウドの特性上仕方のないことです。
ただし、インターネット利用が当たり前となった現代社会では、
困る場面はごくわずかでしょう。

おわりに

本記事では、クラウドの概念と具体的な利用例について学びました。
次回は私たちが利用しているクラウドを「つくる」側、
「クラウドインフラ」の仕組みについて解説します。



それでは、また次回の記事でお会いしましょう!



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