AMBLは、国内シェア2年連続No.1のエッジAIプラットフォーム「Actcast」を運営するIdein株式会社(以下「Idein社」)とAMBLが開発したAIモデルのエッジ対応に関する開発・導入支援面での協業(以下、本協業)を2023年4月26日より開始しました!本協業によって、Idein社が運営するエッジAIプラットフォーム「Actcast」上で、AMBLの開発した様々なAIモデルが活用できるようになるため、エッジAIの円滑な社会実装*が可能になりました。
*社会実装=研究開発によって得られた知識や技術を実社会の問題解決のために活用すること。
■そもそもエッジAIとは?
IoT分野におけるエッジとは、「エッジ=端」に存在する、カメラや各種センサー類のことを指します。さらにエッジ側で情報の処理・解析を行うことを「エッジコンピューティング」と呼んでいます。「エッジAI」とは、このエッジコンピューティングにAIを搭載し、情報の処理・解析のみならず、学習・推論までをさせる技術です。
※Idein社「エッジAIとは」より転載 https://www.idein.jp/ja/actcast
情報をデータセンターに集約する「クラウドコンピューティング(以下、クラウド)」と比較すると、その存在意義やメリットがわかりやすいと思います。クラウドは中央集権的なシステムのため、常に負荷がかかり、エッジに存在するデバイスとの通信距離による遅延も発生します。対してエッジAIはエッジ側で分散処理を行うため、通信距離による影響が極めて少なく済みます。その結果、「超低遅延化」を実現できます。この特性は自動運転技術やロボット、ドローンなどリアルタイムで対応が必要な分野において、強く求められるようになってきています。
また、セキュリティ面でもメリットがあります。通常、エッジ側からクラウドに送信されるのは、必要な情報だけに限定されるため、プライバシー保護や機密情報の漏洩リスク低減という観点においても非常に有用な技術です。
通信コスト面でも、エッジAIならエッジ側で処理を行うため、クラウドのように取得したデータをすべて送る必要がなく、通信コストを大きく削減できます。
IT専門調査会社 IDC Japan 株式会社は、2022年の国内エッジインフラ(ハードウェア)市場)の支出額は、前年比12.2%増の4,820億円と推計しています。また、2021年~2026年の年間平均成長率は12.2%。2026年には、エッジインフラ市場は 7,293億円に成長すると予測しています。
調査コメントには、以下のようにエッジインフラにおけるAIを利用したデータ分析についても触れられています。
“また、IDCでは、今後、エッジインフラにおいて、AI*1技術を利用した高度なデータ分析処理に対するニーズが高まるとみています。加えて、データ分析処理に使用されるデータは、動画や静止画などの非構造化データが増加し、データの種類も豊富になってくることから、今後、エッジコンピューティングのニーズは拡大し、エッジインフラ市場は高成長すると予測しています。”
参考:国内エッジインフラ市場予測を発表 (2023年1月18日/ IDC Japan株式会社)
■エッジAIプラットフォーム「Actcast」の特徴
AMBLが協業するIdein社が提供する「Actcast」は、Idein社が独自開発した画像や音声等の解析技術を用いて実世界のデータを収集・活用できる国内シェアNo.1のエッジAIプラットフォームです。
「Actcast」の特徴
・高度なAI解析をクレジットカードサイズの小さく安価なデバイスで可能なため、デバイスのコストを劇的に削減(通常は数十万円のデバイスを使用するようなAI解析を数千円のデバイスで使用可能)
・Idein社独自の高速化技術によりAIモデルの軽量化をすることなく最先端のAI解析が可能
・カメラ、マイク、温度計等を搭載したセンシングデバイス使用して、多様な実世界の情報を収集・活用できる
・リモートで複数デバイスの管理・運用ができる
・エッジAIは必要最低限の情報だけをクラウドへ送ることが可能なためプライバシー・機密情報に配慮しながら利用できる
■本協業で実現したいこと
本協業によって、AMBLが開発した「白杖・車椅子検知」「ベビーカー検知」「侵入検知」「渋滞検知」「車両カウント 」といった小売・製造業をはじめとする様々な業界向けのAIモデルをActcastに対応させることで、高度で複雑なAIモデルのエッジ対応が可能となり、AIモデル開発費の削減に貢献します。デバイスにおいては、組み込み開発、死活監視、遠隔操作といったデバイス制御に関わる部分を全て「Actcast」が担うことにより、ソフトウェア開発コストを削減します。さらに、Actcastと連携することで従来よりも安価なデバイスを使用できるようになるため、ハードウェアコストを抑えることも可能です。
AMBLとしては、AIの開発のみに集中することができるため、よりスピーディなAIアプリの展開が可能になります。
今後、AMBLの開発したAIモデルの「Actcast」への対応は、顧客ニーズに合わせて順次実施し、実証実験も進めていく予定です!
AMBLの開発したAIモデルが「Actcast」上で公開されることで、より多くのお客様の課題解決に役立つだけでなく、社会問題解決の一助を担い、日本のDX推進をけん引していきたいとAMBLは考えています。
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