AMBLの日々

ソリューションアーキテクト問題解説「障害時のロードバランサーの対応」

こんにちは、エム・フィールドグループの教育部門SITCのYouTubeチャンネル「MACADEMY」を担当している山口格と申します。
本日は、「ソリューションアーキテクト問題解説の障害時のロードバランサーの対応」
問題解説をご紹介します。
このコンテンツはYouTube動画の書き起こしとなっておりますので、
動画視聴をご希望の方は、こちらからご覧ください。



今回の目標は、
「ソリューションアーキテクト試験合格に向けて試験問題の解き方を学ぶ」
ことです。

今回は、
1の「解き方のコツ」で問題を解く上で気を付けるべきポイント、
解き方の概要をお伝えします。
2の「問題文」でこれから実際に解く問題をご紹介し、
3の「解き方のコツに沿って問題を解く」にはいっていきます。
3で解いた問題の正答の根拠となるドキュメントをご紹介をし、
最後にまとめ、という流れですすめていきます。

解き方のコツについてですが、コツは3つあります。
1つめ、「知らないキーワードを調べる」
2つめ、「問題で求められていることを読み取る」
3つめ、「選択肢に当てはまるか検討する」

問題文や選択肢に知らないキーワードがあると、
正しいか誤りか判断ができなくなります。
次に問題文が何を求めているのか探りましょう。
そこから読み取った内容に対して、1つずつ検討していくことになります。
それでは、実際に解く問題を読んでいきます。

この問題を先ほどの問題のコツに沿って解いていきます
それではまず初めに、
「知らないキーワードを調べる」ところから始めていきます。

■知らないキーワードを調べる

この問題文から、分かりにくい単語を抜き出してみると
・カスタマーリレーションシップマネジメント (CRM) アプリケーション
・アプリケーションロードバランサー
・504ゲートウェイタイムアウトエラー
だと思われます。これらの単語を調べていきましょう。

カスタマーリレーションシップマネジメント (CRM) アプリケーションとは
顧客情報の管理、分析をするために、プロセス自動化やデータ分析を行う
アプリケーションのことを指します。

アプリケーションロードバランサーをご説明する前に
まず、ロードバランサーを知らない方に説明します。
ロードバランサーとは、アプリケーションにかかる負荷を分散する
仕組みのことを言います。

アプリケーションロードバランサーとは、AWSが提供するロードバランサーの
サービスの一つです。
このALBはHTTP/HTTPSのトラフィック分散に最適なロードバランサーと
なっております。

504ゲートウェイタイムアウトエラーとは、
ゲートウェイに位置するサーバのリクエストに、相手側のサーバから適切な
レスポンスがなかった場合のエラーです。
今回の場合、「ゲートウェイに位置するサーバ」とはALBのことを指し、
「相手側のサーバ」とはEC2インスタンスのことだと考えられます。

■問題で求められていることを読み取る

ここでは問題で求められていることを読み取るために
問題文中で大切なキーワードを探します。

今回は
「複数のアベイラビリティーゾーン」
「これらのインスタンスのいずれかに障害が発生した場合」
「ロードバランサー」
が対象です。

「複数のアベイラビリティーゾーン」というキーワードは、
複数のAZにインスタンスが分散されていることがわかるため、
このアプリケーションが可用性の高い構成で実行されていることがわかります。

「これらのインスタンスの いずれかに障害が発生した場合」は、
本題で問われている問題点になります。複数インスタンスのうちの一つで何かしらの障害が発生し、正常でないことがわかります。

「これらのインスタンスの いずれかに障害が発生した場合」は、
本題で問われている問題点になります。複数インスタンスのうちの一つで
何かしらの障害が発生し、正常でないことがわかります。

「ロードバランサー」は、全ての選択肢で共通している部分です。
ロードバランサーが主語になっていることに注目できるとよいでしょう。

この問題を解くうえで、知っておきたいAWSのサービス、
または機能を紹介します。

ロードバランサーを提供する「Elastic Load Balancing」ですが、
これはコンピュータへの負荷を分散するロードバランサを提供する
サービスです。

今回の問題の場合、定期的にコンピュータへのヘルスチェックを行い、
障害がある場合にそのコンピュータへの負荷分散をしない、
という機能を知っておくことが重要です。

「Auto Scaling」はコンピュータの数を自動増減してくれるサービスです。
今回の問題の場合、Auto Scalingによって管理されるインスタンスの集合は
「AutoScalingグループ」というグループの枠組みで管理される点が
重要なポイントです。

■選択肢が問題で求められていることに当てはまるか検討する

まずBとCの選択肢から見ていきます。

以上の理由から、この選択肢は誤りです。
次にDの選択肢です。


問題文では「これらのインスタンスのいずれかに障害が発生」という前提なので、
504エラーは発生しえません。よって、この選択肢は誤りです。

次にAの選択肢です。

Aの答えは問題に対して、正確な答えとなっています。

■参考になるドキュメント

◆What is an Application Load Balancer?
(ロードバランサーの解説) (https://docs.aws.amazon.com/ja_jp/elasticloadbalancing/latest/application/introduction.html)

◆Amazon EC2 Auto Scaling とは (https://docs.aws.amazon.com/ja_jp/autoscaling/ec2/userguide/what-is-amazon-ec2-auto-scaling.html)

◆Auto Scaling グループ (https://docs.aws.amazon.com/ja_jp/autoscaling/ec2/userguide/AutoScalingGroup.html)

◆Health checks for your target groups
(ロードバランサーのヘルスチェックについての解説) (https://docs.aws.amazon.com/ja_jp/elasticloadbalancing/latest/application/target-group-health-checks.html)

◆Troubleshoot your Application Load Balancers
(504 ゲートウェイ タイムアウト エラーが起こるケースの紹介) (https://docs.aws.amazon.com/elasticloadbalancing/latest/application/load-balancer-troubleshooting.html#http-504-issues)

いかがでしたでしょうか?
知らない選択肢を無くし、
問題で求められていることを読み取り、適切な選択肢に当てはまるか検討する。
この順番を身に着けると様々な試験に活かすことができますので、
ぜひ資格取得の勉強の際には、この順番で問題を理解するくせをつけてみてください。

以上で講義を終わります。ありがとうございました。


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山口格
これまで業務アプリケーションの開発業務に従事しつつ、インフラエンジニアとしての基本的知識も身に着けてきました。 現在は、SITCで未経験、微経験、もしくはスキルチェンジを希望する方向けに研修を実施しつつ、学習コンテンツの作成をしています。