AMBLの日々

現場からの緊急提案!開発メンバーにお願い!こんなAIアプリを作って!

こんにちは、エム・フィールドのグループ会社でAIに特化した事業を展開しているエイアイ・フィールド(AIF)の清水です。好きな色は濃藍です。
私は入社して2年半、大手通信会社のお客様先で常駐して業務をしています。私がAIF以前に勤めてきた2社はいずれも従業員数100名未満の規模の企業だったので、AIF入社後にお客様のオフィスを初めて訪問した際には、テレビでしか見たことがない広いオフィスと、その人の多さには驚かされました(笑)

今日は、大企業に常駐している私とチームのメンバーが、大企業の現場業務を通して、「こんなアプリやツールがあったらもっと仕事が効率化されるだろうなぁ。ほしいなぁ。」という妄想AIアプリケーションをご紹介していきます。

※妄想のため実現性は全く検討していません(笑)あれば便利だろうなという切り口で挙げていきます。AIF開発担当のみんな、よかったら検討してください。

その1 『マニュアルくん』~複雑な社内手続きでも懇切丁寧に説明します~

提案者はAIFの深井さんです。
社内のマニュアルを目的から逆引きできる、あいまい検索にも対応したチャットボット形式のアプリケーションが欲しいです。

「○○がしたい!」という時に、具体的に何をすればよいかを教えてくれます。

マニュアルがあるのはわかっているけれども、そもそもマニュアルがどこにあるのかわからない!とか、イントラで検索はできるけれど、出てきた結果をパラパラ見ていくとこれじゃない(泣き)等の悲しい現実はまだまだ往々にしてあります。
企業の規模や歴史に比例して、マニュアルやルールは膨大なボリュームになっており、正直クライアント企業では管理が追いついていないようです。手続き自体は複雑ではないのですが、それぞれの事象に対応する細かなルールや手順があるため、それを知っていないと進めらないことがよくあります。2年くらい同じ業務をしていると、殆どのルールや方法は理解できるのですが、慣れるまではそれなりに時間をかけて調べないとわからないことが多々あるので、妄想アプリ『マニュアルくん』は、このような課題を次の2つの特徴で解決します。

・超あいまいなワードや、ふわっとした表現の質問にも適切に対応
「○○なときどうすればいい?」「××するときの△△の対応は?」「□□をしたいんだけど、まず何からすればいい?」といったユーザーのストレートな質問に回答します。ユーザーの質問内容を蓄積することで回答精度はあがっていきます。そもそも、対応の仕方がわからない時というのは、その業務におけるキーワードがわかっていないことが多々あります。そのため、キーワード検索だと意味がなく、目的ベースでどうすればよいのかを質問すれば回答が返ってくることに価値があると思っています。

・階層的な課題に対しても懇切丁寧に回答します
例えば、「ウェブサイトを立ち上げたいんだけど・・・何をすればいいんだろう?」といった疑問を抱くことはあると思います。この類の問いは一問一答ではありません。ウェブサイトを立ち上げるためには複数のステップを踏む必要があります。自分のなかでスタートからゴールまである程度道筋を付けることができればよいのですが、経験が浅い方はなかなかそうもいかないと思います。
今回のケースでも、順不同に取らなければいけないアクションを挙げると「サーバーどうしよう?クラウドで用意する?何か社内で提供されていたりするのかな?」「コンテンツはどうするか?ベンダーさんに依頼するか、自分で作るか?稟議取らないといけないかな?」「ドメインとかどうするんだろう、サーバーの準備とセットで考えるか・・・」「おや、○○な会議体にかける必要があるのか、よし!準備しよう。マニュアルはどこだ?他に情報共有をしておく会議体や部署はあるのかな?」
これらのことは、必要だと知っていればマニュアルを調べればよいです。しかし真に怖いのは、本当は必要なんだけれど、必要なアクションがあるということをそもそも知らないこと!もはや他人に聞かないとわからない(泣)

このアプリケーションはこのような疑問にすべて答えます。

ここではウェブサイトを立ち上げたい!というウォンツを例にしましたが、あなたのウォンツに対して、あなたが何をすべきかを順に教えてくれます。その各ステップに対して個々のマニュアルを詳細に、かつ、懇切丁寧に示してくれます。
ああ。こんなアプリがあったら、DXがまだ進んでいない大企業の方には、とても喜ばれるでしょう。

その2 「会議招集アプリ」で出席するべき会議を提案します。

元ネタはAIF持田さんのアイディアです。
この妄想アプリは、自分がどの会議に出席すべきなのかを数値で可視化して判断できるアプリです。
今の大企業のお客様の業務を担当して初めて知ったのですが、大手企業のお客様って大変忙しいです。自分が以前経験した100名以下の企業と比較すると、とても忙しく感じます。もちろん規模の小さい企業に勤めている方が暇だと言っているわけではありません。ただ、お客様のハードなスケジュールは、私の想像をはるかに上回っていました。
朝から晩まで複数の打ち合わせが同じ時間帯に重複してスケジューラーに入っているその様はまるで「テトリス」です。
コロナの影響でウェブ会議が増えたからか、出社されている方は、イヤホンを耳に会議に出席しながら昼食を買いに行く姿もしばしば。参加者が複数の組織に跨るときは、手動で組織を検索してお目当ての方を見つけて…と招集する側もの手間も大変です。

もちろん、会議は基本的に必要だから出席を要請される前提ですが、大企業の場合、情報を共有しました!というリスクヘッジのために出席を要請する場合があります。いわゆる同席、倍席という感じです。本当は議事録の共有だけでもよいのでは?少しは会議を減らせないのだろうか?会議が少ない日の「自分の時間がある」という感覚をもっと増やせないか?
そんな現状から生まれたアイディアが、「会議招集アプリ」です。
ある会議や打ち合わせが、自分とどれくらい関係あるかを数値化・可視化してくれます。会議に招集されている方は、自分にとってどれくらい関係のある会議なのかがわかり、出席する必要があるかのかを判断する上での参考になります。会議を招集する側も数値化されていれば、関連度の高い方だけを招集する、といった自動化をすることで、多くの人を呼ぶ手間が省けます。

人と会議の関連度は、議題やアジェンダと各人の過去の発言や所属から数値化します。既存の会議招集ツールに埋め込むことで、自分が会議に招集された際に、その会議がどの程度自分と関係がありそうか/出席したほうがよさそうかを提示し、自分が会議を招集する際には、関係のありそうな方(関連度の数値が高い方)から出席者候補として提示することも可能です。
どうでしょうか?こんなアプリがあったら、本当に必要かな?と思っている会議への出席を断る勇気が持てそうな気がしませんか?

その3 データの俗人化を防ぐ「音声認識データ抽出」

こちらはあるメンバーと話している中で出てきたアイディアです。彼は私とは現場が異なるのですが、企業に蓄積されているデータって結構クセがあるものが多いそうです。
とても多くのテーブル/ビューにデータが格納されているらしく、初見さんお断りな仕様とのこと。データというのは、等しく同じように思われがちですが、その会社特有の「クセ」があるのですね。例えば、テーブルの仕様書はあり、コードラベルも記載されているのですが、それが具体的に何を指しているのか不明だったりします。そのような場合、知っている方に聞きながら覚えていくことになるのですが、現場メンバーが交代するたびに、また一から知見を蓄えていかなくてはならない状況だそうです。
DXやデータサイエンスと言ってもまたまだ人に依存した仕様となっているため、現場の教育コストはもちろんのこと、ビジネスのスピード感を保つという意味でも改善すべきです。(もちろん引き継ぎはするのですが、この手のノウハウは属人的になりがちで完全に引き継げるものではありません)

そこであると便利なのが、「音声認識でデータ抽出ができるツール」です。ボイスコーディング自体は別に新しいネタではありませんが、よくあるパターンのデータ抽出を誰でもできるようになるので、とても重宝しそうです。
データのどのテーブル/ビューを使うのか、そのテーブル/ビューの中にはどんな項目があるのか、それを踏まえたうえで、抽出・分析をするにあたり、どのような条件を付ける必要があるのか、細かい条件の指定が不要になります。
例えば、「○○のサービスを利用していて、かつ1カ月以内に××を購入した人」というデータ抽出をする際に、どのテーブル/ビューを使用すればよいのか、細かなカラムの値の確認などをする必要がありません。もちろん、音声で作成したクエリはチェックが必要ですが、「よくあるパターン」についてはSQLを知らない方でも使えるイメージですので、データを分析する方や、レポートに数値を掲載したい方が自分でデータを抽出でき、ビジネスのスピード感を保つことができます。
データ抽出できる方にとっては、ベースとなるクエリを音声で作成し、細かい点は修正するという形で、過去に蓄積された知識を利用でき、より円滑に業務を進めることができ流ようになると思います。


以上が、日々お客様と対峙する現場メンバーが妄想した、「あったらいいなアプリ」でした。
近い将来、AIFの開発チームがここに記載した案を製品化してくれたら、僕らの日々の業務がより効率的かつストレスフリーになると思います。
開発チームのみんな、頼んだぞ〜!

ABOUT ME
清水信理
マーケティングリサーチ業界に7年在籍した後に、アンケート以外のデータも分析したいという理由で2018年入社。新しく身につけた機械学習の分析手法を通して世の中を見てみたいと思う一方で、現職で初めて経験するマネジメント業務の面白さにも惹かれる30代。