新年あけましておめでとうございます。
本年もAMBLをどうぞよろしくお願いいたします。
昨年は「tsuzumi」のテクノロジーサポーター参画をリリースしたことで、日本テレワーク協会様からの講演依頼や、ベルシステム24HD様が運営する「コンタクトセンターの森」への寄稿といった機会をいただき、生成AIの分野におけるAMBLの発信力を少しずつ高めることができました。
さらに、ベースアップや本年6月からの賞与係数の変更を実施し、一緒に働くAMBLのメンバーに還元できたことは、「デジタルの力でチャレンジする人が報われる社会」を目指す当社にとって、お客様だけでなく私たち自身も着実に前進できた一年だったと実感しています。
こうした成果を実現できたのは、AMBLを信頼してご依頼いただいているお客様のおかげです。
この場を借りて、心より感謝申し上げます。
さて、AMBLでは毎年社員のみんなと意識を共有して良いスタートを切れるよう、新年度に私がIT市場の動向とそれに対する考えを社内ブログでシェアしています。
本年も昨年と同様に社外向けに編集した内容をお届けしてまいります。
2025年のIT市場はどうなっていくのか、またAMBLがどのような形で企業のDXを推進していくのかをさまざまな方に知っていただくきっかけになればと思っております。
参考:『IT投資動向調査2025』2025年度の国内企業のIT予算は増額予定の企業が過去最多に、生成AIへの投資意欲が新規導入/投資拡充ともに1位
目次
- 1. 2024年の振り返りと2025年のIT動向
- 2. 生成AI活用とセキュリティ強化のさらなる推進
- 3. 2025年の重点テーマ「イノベーション創出」と「データ活用」について
- 4. 今年の座右の銘と決意
1. 2024年の振り返りと2025年のIT動向
まずは2024年度のIT動向について振り返っていきましょう。下の図はIT予算額の増減予想(2023~2025年度予想)です。
上記の通り、2024年は国内IT投資が4年連続で増加し、特に企業のDX推進が本格化しました。レポートによると、国内企業における2024年度(2024年4月~2025年3月)のIT予算額は、前年度から「増額」したとする企業が44%となり、調査開始以来最高値であった2023年度の結果と同一割合となっており、IT投資インデックスが2006年以来の高水準に達したそうです。
昨年こちらの記事で、「DXを進めていこうとしている企業の多くが、AIの活用以前に、老朽化したシステムの刷新やデジタル化できていない仕組の改善に対しての課題を抱えており、(企業のDX推進は)システム開発領域がとても重要」ということをお伝えしましたが、数字からも2024年は企業の「DX予算の増加と推進体制の確立」が行われ、業務プロセスの刷新やクラウドシフトが進展したことが伺えます。
次に「AI関連予算の計上状況」です。
『IT投資動向調査2025』では、7割以上の企業がAI関連予算を計上したとレポートされています。実際、多くの企業が顧客対応業務を中心にAIを活用し、生成AIの導入意欲も高まった一年でした。
一方で、ITに関わる製品やサービスの価格は上昇しており、加えて人件費も高騰していることから、2024年度から2025年度にかけたIT予算の増額傾向は続くと予想されます。
2. 生成AI活用とセキュリティ強化のさらなる推進
続いて、2025年度に新規導入/投資増額が期待される上位10製品・サービスについて見ていきましょう。
2025年度の新規導入可能性および投資増減指数のランキングでは、「生成AI」と「AI」がそれぞれ1位と2位を占めました。また、3位および4位にランクインした「チャットボット/チャットサポート」や「ローコード/ノーコード開発」、「画像認識」も、いずれもAI関連のサービスです。
当社でも、Slack内で社内情報を一問一答形式で問い合わせ可能な「AMBL Bot」の開発や、生成AIを活用したシステムのテスト仕様書・テストデータの自動生成の提案、さらに当社が開発した「AMBL画像AI分析」がデジタル庁の「技術カタログ」に掲載されるなど、多方面での取り組みを進めた一年でした。
そして、もう1つピックアップしたいテーマはセキュリティです。
2024年は、KADOKAWAやサイゼリヤといった大手企業がランサムウェア被害を受けたというニュースが世間を賑わせ、サイバーセキュリティの重要性の高まりを実感した一年でしたが、2025年もこのトレンドは続きそうです。110の製品・サービス全体での投資増減指数で「脆弱性診断/脅威インテリジェンス/EASM」が10位(新規導入可能性は12位)に入り、企業の関心の高さがうかがえます。
特に近年、ランサムウェア攻撃による被害の増加や、サイバー攻撃の高度化が企業にとって深刻なリスクとなっています。加えて、デジタル化の進展に伴うデータ流出やシステム障害への対策が急務となるなかで、AMBLはお客様のセキュリティ基盤をさらに強化する取り組みを加速していきます。
具体的には、外部からの不正アクセスリスクを軽減するためのゼロトラストアーキテクチャの導入支援や、AIを活用したDDoS攻撃検知システム構築の提供を通じて、お客様のビジネスを守る高度なセキュリティ環境の構築をより推進していきます。
また、これまでAMBLが金融業界のお客様向けに提供してきたセキュアなデジタル環境構築の知見を生かし、業界を超えたセキュリティ対策支援にも力を入れてまいります。
3. 2025年の重点テーマ「イノベーション創出」と「データ活用」について
次に企業が「2025年度に最重要視するIT戦略上の課題」ですが、「デジタル技術によるイノベーションの創出」と「情報やデータの活用度の向上」が2025年度の2大テーマになると予想しております。
ですので、当章ではこの2つのテーマについてそれぞれ解説していきたいと思います。
「デジタル技術によるイノベーションの創出」
そもそもイノベーションとはなんでしょうか?
ビジネスにおいては主に「技術革新」を指し、モノ、仕組み、サービス、組織、ビジネスモデルなどに新しい考え方や技術を取り入れることで、新たな価値を生み出し、社会に大きな変革をもたらす取り組みを意味します。
ここで注意すべきは、最新技術を導入すればイノベーションが達成されるという誤解です。最近、ある講演を聴講した際、登壇者の方が「AIの導入や新技術そのものがイノベーションではない。それによってどのように業務を変革し、人間の能力を最大化するかが重要だ」とおっしゃっていました。
具体例を挙げると、電卓や洗濯機の登場は生活を便利にしましたが、それによって新たな時間や労働力が生まれた点に着目する必要があるということです。
これを読んでいる皆さんご承知の通り、AI技術の進化により、多くの業務が現在自動化されています。しかし、AI導入の真の効果を引き出すためには、単なる効率化にとどまらず、その余剰リソースを活用して新たな価値を創造することが重要だと私は考えています。
そして、それを達成するためには、どうすれば新たな価値を創出できるか、今までの業務を通して培った経験知はもちろん、ロジカルな思考力や多面的な好奇心を総動員して考え続けることが必要になってきます。
AMBLとしてもメンバーがイノベーションを創出できる人材になれるよう、知見と経験をより一層深化させる環境を整備して、(社員の皆さんが)テクノロジーを活用してどのように自分の能力を最大化できるか常に考えながら業務に取り組んでいただけるよう注力していく予定です。
「情報やデータの活用度の向上について」
『IT投資動向調査2025』によると「部門を横断したデータ活用が行える仕組みやプロセスの整備に着手している」と回答した割合は、約30%となっています。逆説的に言えば、70%近くの企業が課題に感じながらも未着手になっている状況です。
こうした市況から考えても、2025年はデータ活用元年になる可能性が高いと私は考えています。情報やデータの活用は、企業が競争力を維持し、成長を遂げるための重要な要素なので、今後多くの企業が「情報やデータの活用度の向上」に投資額を増大していくでしょう。
だからこそ、2018年から他の企業より先んじてAIとデータサイエンス分野に取り組んできた当社のビジネスモデルが、会社が飛躍するための重要な基盤になると確信しています。
本年は、お客様のデータ分析基盤の構築やAIを活用した業務効率化をさらに深めることで、企業のDX化を促進してまいります。
4. 今年の座右の銘と決意
少し長くなりましたが、最後まで読んでくださった皆さん、ありがとうございます。
さて、今年の私の座右の銘は「縁起一如(えんぎいちにょ)」です。
「縁起一如」とは、私たち一人ひとりがさまざまな縁や関わりによって成り立ち、世界を形作っているという仏教の教えを指します。
2024年は、CxOサミットへの参加がきっかけとなり、新規顧客の獲得はもちろん、ビジネスチャンスを広げる人脈構築にもつながりました。
また、冒頭にお伝えした「tsuzumi」のテクノロジーサポーターとして参画するなど新しい取り組みも既存のお客様からのご紹介によって実現しました。さらに、そのリリースが縁を結び、日本テレワーク協会様での登壇などを通じて、事業領域の拡大とAMBLの認知度向上を実感しています。
思い返せば、私が35歳のとき、IT未経験でAMBLの前身であるmfieldに入社してから、さまざまな人とのつながりや交流によって仕事の幅が広がっていき、当時はまだ未知数のビジネスだったAIをメインにした会社AIfied(mfield、balconiaと3社統合後に現AMBL)を立ち上げることにつながりました。
本年は、このような縁に対してより深い感謝の気持ちを心がけ、これまで築き上げてきたつながりを一層強固に、お客様のDXを推進し、「デジタルの力でチャレンジする人が報われる社会」を目指していきます。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
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